第3回「手の赴くままに作ってみるクラブ」 レポ
2024年12月04日、第3回「手の赴くままに作ってみるクラブ」を開催の日。
今回の「手の赴くままに作ってみるクラブ」では、
貼る
吹き付ける
包む
巻く
をキーワードに、肩肘張らず、手の赴くまま、手を動かして「作ってみる」企画。
クリスマスの時期の開催で、子どもたちの放課後時間には、小さなクリスマスツリーや木の実に結晶をつける実験、そして午前中は、大人向けの手の赴くままの手芸の部を開催した。
今回は、放課後時間に行ったイベントについて。
事前の準備段階では、2回目と同じく、コモンハウスの周りの松ぼっくりや木の実を、集めるところからスタートした。
当日から遡ること約1ヶ月半。10月17日。真緒さんと事前の実験をしながらあれこれ考え、事前に空き瓶も集めよう!となった。というのも・・
今回の結晶は、「尿素」と「水」を同量混ぜ、温め、洗濯糊をひと匙、食器洗剤を数滴混ぜてつくる。すぐに結晶化するのだが、その結晶がとても繊細で儚い。
・・・スノードームのように持ち帰れたら、小学生も綺麗な結晶のまま持ち帰れるのでは、と真緒さんとともに考えていた。ビンがコモンらしいね!と即決。
▲空き瓶に入ったスギの一種の葉。空き瓶とのコラボ。
うん。とっても可愛い!これで、飾り付けをしたらそれぞれオリジナルになるね。とワクワクが増す。
▲こちらは敷地内にあるセンダンの実といただいたスギの実。緩衝材といただいた毛糸でラッピング。
事前の実験も無事に終え、スタッフ中心にビンや素材集めをすすめ、当日の準備をしていく。放課後にたくさんの子どもたちに体験してもらえると嬉しいと思い、準備物も多くなっていく。気が付けば、容器は40個以上にもなっていた。
▲変わり種容器、海苔の容器。
▲バイオネストから拾った木を加工し、土台にする。
さあ当日。これぞクリスマス時期というような寒い放課後!真緒さんと動線を考えながら、準備していく。
小学生はたくさん参加があると見込み、一人一人には十分寄り添えないため、工程をわかりやすく表示する。
高学年の子が始めると、下の子たちはそれにならって試す。世代がさまざまな子や人が混じっていることがこの場の良さだと感じる。
「僕やる!」「私も!」と嬉しい元気な声が次々と・・!!
真緒さんの提案で、結晶に色がつけられるかも?と古いポスカを取り出し、木や木の実に色をつける。そのあと魔法のスプレーをしたら、色とりどりの結晶が生まれた。オリジナルの結晶が次々に生まれていく。即興で大人たちも実験できる時と場があることは、たくさんの「工夫」や「ユーモア」が生まれる秘訣だと思う。それは子どもたちにも大いに良い影響をもたらすと感じる。
▲子どもたちはたくさんたくさん魔法の水を吹き付けるものだから、もはや小さな小さな雪景色がたくさん出来上がる。
お迎えに来たお母さんも一緒になって楽しむ姿が当たり前になりつつある。とても嬉しいことだ。
そしてまた、私たちも参加する大人からアイデアを見せてもらう。
▲お母さんが真剣にコモンの周りで集めてきた草木に結晶をつける。いつもは嫌われ役の「くっつき虫」がかわいく変身!
そして、あるお母さんが、伝えてくれたこと。
「楽しかったです。季節の工作が子どもと一緒にできることが嬉しい。家で準備からできるかと言われたら日常ではなかなかできないのでね。」
「また、この企画続けてほしいなあ、続けてな〜。」
オリジナルの結晶作りに没頭し、会の終わりの時間を過ぎても、楽しむ子どもたちの姿が見えた。
今回は、自然の恵みであるコモン周りにある豊かな資源と、ビンを再利用して工作の材料にしたことが特徴的な会となった。
実は最初は、プラスチックのカップを購入しようか迷っていた。でも、このように身の回りにある材料で、することがよかったのだ。子どもたちは「これはジャムのビン、これはケチャップのビン、これは、海苔のケース、しゃけフレークのビンもあるよ。どれにする?」と。イベント中の会話がなんとも愛おしい。身の回り物を工夫して、リユースする機会の一つに。
もう一つ、印象に残ったのは、今回、いつもはコモンの周りで元気よく走って遊んでいる子たち(特に男子たち)が夢中になって楽しんでいたこと。脆く儚い工作だけど、実験要素もあり、興味をもってくれた子どもたちも多かったように感じる。
「どうして雪みたいな結晶ができるん?これ雪なん?」
と不思議に質問してくれた子もやはり、いた。どうして結晶ができるのか、簡単な説明の紙もはり、子どもたちの興味も少しだけ広がり、日常の生活で考えたり生かしたり試す機会があるといいなと思う。
・
・
・
子どもたちが今日もコモンで過ごしている。
日常に少しのエッセンスを。
ほんの小さなの規模ではあるが、工作を通して楽しいひとときとなった、今回の手の赴くままに作ってみるクラブ。
次回は、2月に開催予定です。乞うご期待!
鮎喰川コモンスタッフ 三好