コモンだより

みどり
 

3/2(土) 池のほとりでポスターセッション 報告レポート

大埜地の集合住宅(大埜地住宅+鮎喰川コモン)では、合併浄化槽+水質浄化池の2段階で排水を浄化して、よりきれいな水を鮎喰川へ放流する仕組みとしています。

池の維持管理を試行する中で、徳島大学の皆さんに協力してもらって今年で3年目、今年も二人の学生が、この池を卒業論文のフィールドとして調査・活動をしてくれました。その成果を「池のほとりでポスターセッション」という形で、まちの皆さんにお披露目・共有させてもらいました。

当日は雪の舞い散る曇天でめちゃくちゃ寒かった…。でも、興味を持って来場してくれた皆さんがいたおかげで、いい形で1年の調査活動を締め括ることができました。当日の写真も交えつつ、二人の調査・活動結果をシェアさせてください。

まずは、山ノ井海里くんの「水質浄化池のアオウキクサについて」

昨年度、先輩・小川くんの研究で明らかになったのは、アオウキクサが繁茂し、水面を覆ってしまう期間が続いていることで、池の水が貧酸素状態・嫌気的な環境に陥っているということ。

それを受けて、山ノ井くんは
①水質浄化池に生息するアオウキクサの栄養塩吸収能力を明らかにする
②除去したアオウキクサの有効活用を検討する
という2つの調査目標を掲げていました。

前者については、アオウキクサで水質浄化を行うのであれば、2週間に一度は除去すると良さそうだということがわかったそう。後者については、堆肥化を試みたものの、水分量が多すぎるからかうまくいかず、何か他のやり方を検討する必要がある、とのこと。

来年度、調査を引き継いでくれる後輩・山本さんも、先月の調査から参加してくれています。当日、駆けつけてくれた去年担当の先輩・小川くんも交えて、3代揃っての記念撮影。

左から1代目・小川くん、2代目・山ノ井くん、3代目・山本さん

ちなみに本来は秋〜冬にかけて休眠消失するはずのアオウキクサが、当日も池の端の方には青々と残っていました…

 

続いて、前田拓真くんの「選択除草の緑地維持管理における効果と普及啓発に関する研究」

前田くんは昨年度から選択除草の活動に参加し、今年度は卒論として取り組みました。2年がかりでの調査結果です。

1年目はひたすら一緒に選択除草の実践を重ねた上で、2年目・卒論としては以下2つのことにチャレンジしてくれました。
①選択除草による緑地維持の効果はあるのか?
②未習熟な人でも選択除草に取り組めるようにするには?

前者については、実際に池の横で3つの区画分けをし、「除草を行わない/選択除草を行う/刈払い機で全て刈る」の比較調査を行いました。外来植物を継続的に除草することで、発生を抑制し、作業効率も良くなっていく、という満足の結果。

後者については、分かりやすいアーカイブやマニュアルを試作することで、興味を持ってもらいやすい/感覚的にやることが分かる、という効果を狙ったそう。来場者の方々に実物を見てもらうと「これがあると、とっても助かる」「鮎喰川コモンとかに置いてほしい」と嬉しい声も。

 

今回は、卒論に取り組んだ二人に加えて、後輩の皆さんによる参加型企画「コモンでレッツ、音あつめ!」も同時開催されました。会が終わる頃には、参加者の皆さんが持ち寄ってくれた「音声+チェキで撮った写真+コメント」が地図にたくさん貼られていました。

 

今年はやりきれなかったことも踏まえて、来年度も徳島大学の皆さんとの毎月の共同調査・実験は続きます。関心のある方は、ぜひご一緒に!

投稿日
  • 2024.03.07
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