コモンだより

みどり
 

屋根に葺く杉皮を取りに

鮎喰川コモンの小屋の屋根の一部には杉皮が葺かれています。

7月23日(木・海の日!)、上分、矢治谷に杉皮を採集に行きました。
この日杉皮を採らせていただいたのは、町有林の近々皆伐される杉の木があるエリア。
先日、徳島森林組合の方々に杉皮で屋根を葺くことの相談にのっていただいたところ、「木材は出荷するけど皮はいらないよ」とのこと。
そこで、伐採事業の機会に合わせてここの杉皮を採らせてもらうことになりました!

ちなみに「皆伐」とは、ある一定の場所の木をまとめて伐採することを意味します。

この日のメンバーは4名。
カフェオニヴァ齊藤さん、鮎喰川コモン設計士吉田さん、神山町役場北山さん、駒形さん。
軽トラとチェーンソーと自作の道具を携えて、矢治谷へ向かいました。

矢治谷はこんな山の上!岳人の森の近くです


ここから右側が皆伐範囲とのこと。
勢い余って違う山の木を切ってしまわないよう、まずは境界の木から剥いていきました。


はじめに挑んだのは、作業道沿いの巨木!
一体何歳なのだろうか、と考えさせらてしまうほど立派な杉でした。


チェーンソーで切り込みをいれたら、表皮と幹のすき間のポイントを探します。
ザクっ、とポイントを探り当てたら、あとは慎重に皮はがしていきます。

初めはテキガマを使っていましたが、力加減が難しく傷が入ってしまいそうだったので、自作の道具も実践。
竹の柔らかさや曲線があり、傷がつきにくく、使い勝手も良かったです。
チェーンソーが使いづらい部分は繊維に沿って剥ぎ取ることも出来ました。


杉皮1枚目を捕獲しました!

今度は、一周剥きにチェレンジし、皮の重みに割れてしまいそうなところを耐えながら、皮を剥いでいきます。

作業してみてわかったのは、それぞれの木によっての質感が全く違うということ。
ガイドを差し込むとするすると剥ぎ進められるものもあれば、なかなか固く力が要るものも。
隣り合っている杉にも、それぞれ違いがありました。
採り進めやすかった杉からは、幹と皮の隙間からポタポタと水が滴り落ちていたので、はがれやすさは水分量が影響しているのかもしれません。

採った皮は重しを載せて乾燥させる「アラノシ」という工程を行って保管します。
屋根として葺くには平らにする必要があるので、凹凸の大きなところには切り込みを入れました。

投稿日
  • 2020.11.01
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