身近な素材で名人とつくる「手づくりクラブ」
桜が咲く前の春、鮎喰川コモンでは、竹のものづくりがはやり始めました。
その中に1人いた大人が、よく利用してくれている子のお父さん。
ものづくりの名人で、竹をスプーンやナイフ、楽器に仕上げていき、
子どもたちの遊びの中で作られていたものも、そのお父さんの影響でレベルアップ!
同じ素材でも、作れるものの幅がどんどん広がっていきました。
こちらは、お父さんやそのお子さんが作ったものたち。
右から2番目はギロという楽器!下の写真は、男の子たちが結構作っていた弓矢!
その状況を見ていたスタッフやお父さん自身と相談し、いつも利用している子達だけでなく、いろいろな子たちがものづくりの世界を広げられる機会にするため「手づくりクラブ」という日を設け、そのお父さんを講師に月に1回、コモンを手づくり工房にする企画が始まりました。
最初の素材は、コモンでもみんなが日常的に用いていた「竹」
年齢にかかわらず、手元を見てできそうな子は、のこぎりやナイフも使っていきます。もちろん大人の目の届く範囲で。
日常のものづくりでは、だんだん男の子ばかりの参加になっていたのに気づいてか、
「手づくりクラブ」の日に合わせて女の子向けのアクセサリーのサンプルも作ってきてくれました。
このおかげか、この日は何名か来たお母さんも参加して(子どもよりも大人が真剣に?)竹工作。
女の子もネックレスを作っていて、作ったアクセサリーを半分にして
「半分はお友達にあげるんだ〜」と言っていました。友達と繋げると絵柄の犬が出来上がりというオリジナルデザイン。
子どもの発想にも驚く、楽しい瞬間でした。
ちなみに、我々スタッフも結構真剣。
竹でなかなかいい感じの箸ができました。
(この写真の時に作っていたブローチは、なんだか気に入ったものにならなくてボツになりましたが、それでも自然に返せる!)
また、4月に続き、5月も開催。
この日は、サンプルで「スプーンを作れるよ」と声をかけると、みんながどんどんスプーン作り。
こんな感じで、竹の原型から斧やナイフで削っていき、最後はヤスリでツルツルに。
いろいろな形のスプーンが完成。
後半、結構話題だったのが、左から3番目のスプーン。
何に使うかわかりますか?
「そのスプーン何に使うの?」と聞くと
「ゆず胡椒とかとるやつだね」と。
「ほお〜!」
この日の「手づくりクラブ」の翌週は
「スプーン作りたい!」と週末にスプーンを作ったことを友達に聞いた子たちが数名やってきました。
当日だけでなく、その後もできるのもいいところ。
日常の遊びから生まれた「手づくりクラブ」
身近で手に入る素材から、作れるものの幅をどんどん広げていけるといいなと思っています。
もちろん子どもに限らず、大人も。
コロナの状況にもよりますが、毎月第3土曜日の午後に開催予定。
次回は、いらなくなった紙でつくる紙すき。
手づくりクラブでは、毎回使う素材だけ決めて、その素材で何をつくるかはその人次第。
その時思いついた、その時やりたいと思ったものを作れるように、
ものづくりの名人やものづくり好きの大人が一緒に場をつくっていこうと思っています。
鮎喰川コモンスタッフ/神山つなぐ公社 秋山千草